クラッチ操作に重要な前腕の鍛え方とは
バイクのクラッチ操作で実際に使われているのは、握手をするような握力そのものというよりも、手首から肘にかけての前腕の筋肉です。この部分を継続的に鍛えることが、長時間の運転や渋滞時のつらい疲労を軽減する一番の近道となります。トレーニングといっても、ジムに通うようなハードなものは必要ありません。日常のすき間時間に、市販のハンドグリップを握るだけでも十分な効果が期待できるわけです。
この時に意識していただきたいのは、強い力で一度だけ握るのではなく、少し軽めの負荷で何度も回数をこなすということです。クラッチ操作に求められるのは瞬間的な力ではなく、何度も繰り返しレバーを握り続ける「持久力」だからです。テレビを見ながらなど、リラックスした状態で、毎日少しずつ前腕の持久力を養っていくことをおすすめします。
疲労を翌日に残さないためのストレッチ
前腕の筋肉を鍛えることと同じくらい大切なのが、乗車前後に行う手首や腕の丁寧なストレッチです。クラッチレバーを何度も握り続けると、前腕の筋肉は常に緊張した状態になり、疲労物質が溜まりやすくなってしまいます。これが翌日の筋肉痛やだるさの原因となるわけです。
そのため、ツーリングの休憩中や帰宅後には、必ず筋肉の緊張をほぐすケアを行っていただきたいと思います。具体的な方法としては、片方の腕をまっすぐ前に伸ばし、もう片方の手で指先を掴んで、手のひらを自分の方へ反らせるストレッチが非常に効果的です。これを左右の腕でゆっくりと深呼吸しながら行うだけで、筋肉の血流が改善されて疲労の回復が早まります。
長く安全にバイクに乗り続けるためにも、ぜひ毎回の乗車時の習慣にしていただきたい大切なケアの一つです。
バイク側の調整で負担を減らす工夫とは
自身の体を鍛えたりケアしたりすることに加えて、バイク側の物理的な調整を行うことも疲労軽減にはとても重要です。
まず試していただきたいのが、クラッチレバーの距離の調整です。レバーが遠すぎると指先に余計な力が入ってしまうため、ご自身の手に合わせて、第一関節にしっかりとレバーが掛かる位置に調整してみてください。これだけで、体感的な重さが驚くほど軽く感じられるはずです。また、クラッチワイヤーのメンテナンスも定期的に行うことをおすすめします。ワイヤー内部に専用のオイルを注油することで、摩擦による抵抗が減り、操作が格段にスムーズになるからです。
筋力に頼るだけでなく、こういった車体側の小さな工夫を積み重ねることで、シニア世代になっても無理なくクラッチ操作を続けることができると思います。
